トリガーポイントの歴史
トリガーポイントは
Janett Travellがパイオニア的存在であり1942年以来、医学誌に研究発表しており、1983年に「トリガーポイント・マニュアルⅠ」という本が40年間の研究の集大成として出版された。
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トリガーポイントはしっかり探します。見つけます。処置します。
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トリガーポイントのセルフケアにお薦め
トリガーポイント
通常、神経痛とか慢性の関節痛の多くはその原因が分からないことが多いのです。
X線撮影をして関節軟骨がすり減っているから関節が痛むとか、隣り合った腰椎の間隔が狭いので神経が圧迫されて神経痛が出ているとかいわれます。しかし実際は軟骨がすり減っているだけでは痛みは出ません。神経が圧迫されるとシビれたりはしますが痛みにはなりません。
実はそのような痛み・シビレは筋肉の凝り過ぎによってできた硬結にトリガーポイントが生じたことによることのほうが多いのです。
トリガーポイントとは?
そのトリガーポイントとは何でしょう?
トリガーポイントは筋肉の中の硬結部(凝った部分)にあって、押すと痛みを発します。痛みは押したところ以外にも、離れたところに生ずる「関連痛」という痛みがあります。この関連痛という痛むところとは別のところにあるのがトリガーポイントの特徴です。
トリガーポイントとなる硬結は、筋肉を使い過ぎたりするとできます。ある姿勢をとり続けることで筋に負担をかけることでも生じます。
そのトリガーポイントが寒冷や過度の使用により、更に悪化すると、押したり筋肉を動かしたりしないのに常に関連痛を発するようになります。頭痛、顔面痛、肩や殿部の痛み、坐骨神経痛、膝の痛み、手や腕の痛みとして現れてきます。それらの痛みはX線検査では確認できず、色々な診断名が付けられたり、誤診されたりすることがよくあります。
例えば、側頭部が痛いときに、僧帽筋という肩の筋肉にトリガーポイントが生じていて、それが原因のことがあります。あるいは頚板状筋とか頭半棘筋という筋のこともあります。このように頭痛の多くは首や肩の筋トリガーポイントが原因となっていることが多くあります。
僧帽筋のトリガーポイントが後頭部、側頭部に関連痛を起こします。X印がトリガーポイントで、黒くなっているとことが関連痛を起こす場所です。
(Travell & Simons,Triggerpoint Manualより転載)
坐骨神経がどこかで圧迫、障害を受けて痛むのが本当の坐骨神経痛です。椎間板ヘルニアに伴う脚の痛みはその典型的なものです。
しかし坐骨神経痛といわれるものの多くは中殿筋や小殿筋の筋トリガーポイントによる関連痛です。
トリガーポイントを探すための触診と治療
トリガーポイントを探すには触診が大切です。簡単に見つかることもありますが、しっかりとした知識と技術が無いと難しいことが多々あります。上で示した頭痛の場合、関連痛が起きている場所ばかりを触っていてもトリガーポイントは見つかりません。
また、「どうして、そこにトリガーが出来たのか」をしっかり究明しなければ鎮痛だけの治療に終わってしまいます。もちろん、治療としてトリガーポイントの沈静化を行います。が、再発をしないように生活習慣の改善とセルフケア(ストレッチや関節運動)も必要です。
トリガーポイントのセルフケア
トリガーポントはまめにケアしないと改善されません。慢性化したものは時間がかかります。
トリガーポントは硬結になっていて血流が悪くなっています。血流が悪いとその局所は危機的な状態になるので警告としての痛みを発します。従ってケアの基本は血流の維持・改善です。
1. ストレッチ:トリガーポイントのある筋を伸ばします。筋中の固くなったスジを和らげます。普段皆さんがやっているストレッチでいいのです。重要なのはトリガーのある筋をストレッチすることです。
2. 温める:筋を緩め、血管を拡張して血流を良くします。これも特別なものはいりません。身近で安価な「貼るカイロ」がお薦めです。ただしやけどをしないように気を付けて下さい。
3. 硬結を緩める:固い筋を緩めて血流を良くします。
4. 軽い運動:適度に動くことで筋がポンプの役目をして血流を良くします。
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